コラム

【失敗しない】中国マーケティングガイド

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中国は今や経済発展を遂げ世界最大のマーケット。日本にとっては無視できない市場ですが、何から手をつけたら良いのかわからないという方も多いはず。そこで、中国マーケティング経験25年以上の板屋が、成功のポイントをご紹介します。

なぜ中国でモノを売るのが難しいのか?

中国では人気の高い日本製品が数多くあります。

ただ、中国人と日本人が同じ漢字文化圏であるからといって、単に商品を持っていけば売れるというわけではありません。このような先入観が、ビジネスの成功を妨げることがあるのです。

中国マーケティングの難易度の高さは、バックグラウンドが日本と全く違うという点にあります。具体的には、下記のとおりです。

  • 中国には独自のSNSのプラットフォームがあること
  • ECプラットフォームや決済システムも中国独自
  • アカウント開設では中国在住が条件などハードルが高い
  • 中国人のインサイトや、ビジネスの進め方が日本人と大きく異なる

さらにコロナ禍を経て、中国人のニーズの多様化・国産ブランドの台頭などによって、従来よりも日本製品を販売する難易度が上がっています。

中国独自のITサービス・用語について、下記リンク先で紹介しています。

【保存版】中国ITプラットフォーム一覧表

中国マーケティングの失敗事例

中国で急に法律が変わって規制ができ、ビジネスができなくなったり、パートナーとトラブルになって市場から撤退する失敗事例があります。しかし、実は中国現地側に問題があるというよりも、進出する日本企業側に落ち度があることが少なくありません。

具体的な例をご紹介します。

ビジネス環境や商習慣の理解不足

  • タレントに思いのほか多額の費用がかかり、媒体費が不足した。
  • EC旗艦店を開設に莫大な費用がかかり、宣伝費用が手薄になった。
  • 英語のブランド名をそのまま使ったが、認知が上がらなかった。

歴史や文化への理解不足

  • 中国食文化を見下す動画でバッシングを受けた。
  • 日中関係が敏感な日にSNSで宣伝したことで非難を浴びた。
  • ホームページで台湾を国として扱い批判を受けた。

これらは事前に情報を理解していれば、避けられたトラブルでした。

良い製品だから絶対売れると闇雲に予算投下すると、お金も時間も無駄にしてしまいます。

中国マーケティング成功に欠かせない6つのこと

中国マーケティングにおいては、認知度と特徴の浸透が大切です。しかし、人口や国土が広大な中国で、どこから手を付ければいいか分からないというのが一般的な問題。

そこで、取り組みやすく効果の高い6つのことを優先度が高い順番でまとめました。

①年間消費タイミング・PRスケジュールを抑える

日本と異なり、中国では年末年始やボーナスシーズンなど消費が動く時期が違います。中国人が購入を検討する時期に合わせた情報発信・マーケティング活動が重要です。予算配分も含め、適切な施策を行いましょう。

中国の重要なセールスタイミング

時期名称解説
毎年1~2月春節旧暦の正月。中華圏で最も重要とされる祝祭日。
3/8国際女性デー中国では女性が半休になる会社も多い。それに伴いセールやイベントが開催される。
5/1五一労働節中国版ゴールデンウィーク。労働者を労う目的で制定。毎年5連休前後。旅行に出かける人が多い。
5/20愛を告白する日「520」の発音が、「愛している(我愛你)」に似ていることからそう呼ばれる。パートナー等へプレゼントをする日として消費が動きやすい。
6/18JDセール日ネット企業 京東商城(JD.com / ジンドン)が毎年開催する中国最大のECセール。現在では全てのECプラットフォームがセールを実施している。
8月中旬情人節旧暦の7月7日、七夕にあたる。バレンタインデーと同じ扱いで男性が女性に贈り物をする。
9月中旬中秋節旧暦の8月15日にあたる日。春節・端午節と並ぶ中国の代表的な節句の一つ。
10/1国慶節建国記念日。1週間の大型連休となるため、旅行に出かける人が多い。
11/11Wイレブン
独身の日
アリババが、デートができない独身者にネットショッピングを楽しもうと呼びかけ始まったネット通販セール。618と並び、ECの2大ビッグセールの一つ。
12/12Wトゥエルブ独身の日(W11)の成功に追随するべくはじまったネット通販セール。
12/24クリスマス日本同様クリスマスセールが開催される。

中国で日本人が注意日すべき日

 一方でPRを控えたほうが良い時期があります。それが下記の要注意日カレンダーです。

時期名称解説
3/15消費者権益デー消費者の権利保護を目的とした様々なキャンペーン活動が行われる。
消費者トラブルに焦点が当てられるため、企業にとっては要注意日。
5/4五四運動1919年5月4日、北京の学生が日本の中国侵略に抗議して行ったデモに端を発した中国民衆の愛国運動。
6/4天安門事件1989年6月4日、天安門広場に民主化を求めて集結していたデモ隊に対し、軍隊が武力行使し、多数の死傷者を出した事件。
現在の中国で話題にするのはタブー。
7/7盧溝橋事件1937年7月7日、盧溝橋で起きた日本軍と中国国民革命軍との衝突事件。日中戦争の発端となった。
9/3抗日勝戦記念日1945年9月2日、日本政府が公式にポツダム宣言降伏文書に調印した翌日。
中国では中国人民抗日戦争勝利記念日とされている。
9/18満州事変1931年9月18日、日本軍が満州で南満州鉄道の線路を爆破し、満州を占領した出来事。
12/13南京事件1937年12月13日、日本軍が南京占領時、多数の中国軍兵士および一般市民を殺害、暴行、虐殺、略奪したとされる事件。

上記は日中敏感日の例です。敏感日当日だけではなく、前後の期間も配慮が必要になるケースもあります。大規模な災害・事故の発生や、政府高官や国を代表するような著名人の訃報があった場合など、時事ニュースに合わせてプロモーションのタイミングは都度配慮が必要になります。

尚、ベクトルチャイナではプロモーション日や要注意日を記載しているベクトルPRカレンダーを毎年作成配布しています。ご希望の方はお問い合わせ下さい。

参考実績年間リテナーPR活動

②中国SNSで公式アカウントを作る

中国市場での初歩的な情報発信方法は、SNS公式アカウントです。中国では消費者が公式HPを見ることは少なく、代わりにモバイル主体でSNS上でブランドを検索します。

日本で一般的なSNSプラットフォームとは異なり、中国には下記のような独自のプラットフォームが存在します。

詳細解説記事【保存版】中国SNSプラットフォーム7つの特徴とケース別活用術

参考実績SNS公式アカウント運営

③動画マーケティング

中国では、高速な5G通信が普及しており、ブランドの魅力や世界観を伝える動画コンテンツは重要なPR手段となっています。配信プラットフォーム・施策は下記のとおりです。

動画配信プラットフォーム一覧

動画制作・配信

モバイルで気軽に視聴できる30秒~1分程度のPR動画が重要なPR手段となっています。動画視聴に慣れた若い世代に浸透しやすい手段です。

ライブ配信、ライブコマース

数10分~1時間程度の動画でライブ中継を行うことで、視聴者と交流したり、投げ銭をもらったり、またライブストリーミングを通じて商品を販売することができます。コロナ禍で直接その場に行けない人々が現地の産品を購入するためにも、爆発的に流行しました。

商品を販売しなくても、現地の状況を伝えるためのライブストリーミング放送などは、旅行業界などで有効な手段となります。

動画アカウント運営

若い世代を中心に文字よりも動画を好む傾向が強まっているため、動画系SNSで公式アカウントを開設・運営する企業が増えています。

ただし運営には継続的に動画を制作する必要があるため、自社で行うにはかなりハードルが高くなります。動画アカウントの運営を検討する場合は、外部の会社に相談することをお勧めします。

詳細解説記事中国の動画マーケティング事情 ~ショート動画からライブ配信まで~

参考実績動画・ライブコマース

④KOL・KOC口コミ施策

KOL(KOC)とはKey Opinion Leader(Key Opinion Consumer)の略称で、いわゆるインフルエンサーのことを指します。

中国では、メディアの情報を疑う傾向があり、友人の口コミを重要視しています。そして、SNSが発展するにつれて、KOLがその口コミの役割を担うようになっています。

日本では化粧品のPRには、女性のインフルエンサーがよく使われます。一方中国では商品説明に専門知識や説得力が必要なため、女性に限らず男性KOLも人気があります。商材やターゲットに応じて、KOLの特徴や強みに基づいて選定することが重要です。

詳細解説記事【中国】KOL・KOCとは?ランク別活用術と注意点

⑤プレスリリース配信

中国でも、プレスリリースは商品を知らせるための有効な手段です。

しかし、配信する際には、中国と日本のメディアの構造の違いに注意が必要です。

中国のメディア事情は以下の通りです。

・中国では新聞や雑誌など紙媒体はほとんど読まれない。
・新聞や雑誌はWEBメディア・アプリに移行した。
・ニュースアプリが多数存在。
・メディアが運営するSNSアカウントも読まれる。

以上のように、記事の露出は、ネット記事やアプリ・SNSを通じて中国の人々に届ける必要があります。

⑥タレントキャスティング

ブランドの知名度を一気に上げるためには、KOLでは限界がありますが、タレントであればそのネームバリューによってその知名度を上げ消費者の好感度を上げることができます。

当然ながら、広告費用は相当なものになりますが、大量の商品を宣伝する場合は、費用対効果が高くなります。また、セールスピーク時にキャンペーンを組み合わせることで、タレントファンの購入が期待できます。

ただしキャンペーンを実施しただけでは、限定的な人にしか知られません。潜在顧客に広く知られるために、広告を使って拡散することで新規顧客を獲得できます。

また、タレント起用する場合にはSNS広告との併用がオススメです。微博(ウェイボー)などのSNSを利用して話題性をさらに高めることができるためです。

一方、近年ではブランドが代言人として起用したタレントが不祥事を起こして炎上するケースも多く、慎重な人選および、万が一トラブルが起こった際の対策を考えておくことも重要です。

詳細解説記事中国タレントランキング一覧

参考実績タレントキャスティング

中国で始まった広告規制に留意する

日本でもステマ行為が問題に上げられるように、中国でも広告に関する規制が日増しに明確かつ厳格化しています。2023年5月1日より、「インターネット広告管理規定」が新たに施行されました。

よく見かける

  • KOLによる店舗訪問
  • KOLの商品紹介
  • KOLの体験記録

等の動画から商品の購入ページへジャンプさせるものは、この新規定によりインターネット広告と定義されます。これらの動画は「広告」と明示する必要があり、消費者を誤認させるような行為(いわゆるステマ行為)は規制されるようになりました。

中国だからコンプライアンスは多少ゆるくても大丈夫だと油断していると、後々痛い目を見るので気をつけましょう。

中国パートナーを選ぶ5つのポイント

中国市場を攻略するためには、言葉の問題やコンテンツ制作の手間を考慮すると、自社でマーケティング施策を行うことは容易ではありません。そのため、中国市場に熟知したパートナー会社を選ぶことが重要です。

以下は、パートナー会社を選ぶ際に重要なポイントです。

  • 中国に複数の拠点がある
  • 中国市場に関するリスクに対する知識がある
  • 中国での実績があり、一定の歴史を持っている
  • 中国に現地法人があり、専門スタッフが対応している
  • 中国語が堪能で、現地の状況を理解できるスタッフがいる

これらのポイントを押さえることで、中国市場での成功に近づくことができます。

統計データでさらに精度が上がる

中国は人口と国土が広すぎるため、中国マーケティングをはじめたばかりの人にとってはイメージがわきづらいかもしれません。そこで各種統計データを押さえておくと施策の解像度があがるのでオススメです。

中国省別人口ランキング/推移データ

中国省別可処分所得ランキング/推移データ

まとめ  

以上が中国におけるマーケティングのポイントでした。中国市場は変化が激しいため、パートナー選びには慎重に、現地で即情報収集ができるパートナーを選ぶことが大切です。

中国現地で10年以上の実績を持ち、最新のトレンドやニーズに沿ったPR・マーケティング戦略立案・実行を行っているベクトルへお気軽にご相談ください。

     

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