コラム

【2024年版】訪日中国人観光客の月次推移を解説します。

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コロナ禍以前は訪日外国人の最多数を占めていた訪日中国人。徐々に外国人受け入れが解禁される中、どれほどの回復基調にあるのか。JNTO(日本政府観光局)の訪日外客統計からピックアップしたものを月次更新でお届けします。

2024202320222021202020192018
1月415,90031,200
1,49010,225924,790754,421632,304
2月459,40036,2002,3591,74787,220723,617716,333
3月452,40075,7009,7993,95110,365691,279594,920
4月533,600108,30022,3713,271163726,132683,377
5月134,40017,6431,82325756,365668,600
6月208,50014,6571,973334880,651760,949
7月313,30014,8033,9317851,050,420879,097
8月364,10012,3002,3961,6061,000,639860,121
9月325,60017,6003,9602,954819,054652,740
10月256,30021,5004,0094,502730,631715,255
11月258,30021,0003,18918,100750,900617,252
12月312,40033,5001,76418,400710,200599,086
累計1,861,6002,425,000189,00042,2391,069,2009,594,3008,380,034

【参考】中国マーケティング初心者の方にはこの記事もオススメです。
失敗しない、中国マーケティングガイド

2024年の展望

2024年3月時点の動向

中国の旧正月(春節)期間である2月10日~17日を含む2024年2月の訪日中国人数は、459,400人(対2019年同月比63.5%)となり、コロナ後最多の人数を記録しました。

一方、韓国、台湾、香港の2024年2月の訪日外客数は、既に2019年比114%~125%とコロナ前の訪日外客数をすでに超えており、中国は他の地域と比べて回復に時間を要しています。

【2024年2月の東アジアからの訪日外客数】

国名2024年2月訪日数対2019年比
韓国818,500人114.3%
中国459,400人63.5%
台湾502,200人125.6%
香港205,900人114.8%
出典:JNTO 訪日外客統計より作成

中国人の訪日回復が遅れている理由としては下記のような要因が考えられます。

①中国人の観光ビザ免除国の増加

タイ:2023年9月~、マレーシア:2023年12月~、シンガポール:2024年2月~、それぞれ中国人旅行者への観光ビザ取得を免除する施策を打ち出しました。
2024年2月現在、中国とのビザ相互免除国・地域が22、到着ビザ利用可能な国・地域が45になっています。ビザ取得免除は海外旅行のハードルを大きく下げており、観光ビザ取得に一定の要件があり、ビザ取得に一定の時間や費用も要する日本はビザ免除国と比べると利便性において不利になっています。

②安全面への懸念

2023年8月に開始された福島第一原子力発電所のALPS処理水の海洋放出や、2024年1月に発生した能登半島地震など、日本の食の安全や、自然災害について懸念を持っている人もいます。

特に

  • 中高年以降の世代
  • 都市部以外の地域

は、より警戒心が高い傾向です。

③中国人の旅行へ求めるニーズの多様化―訪日旅行の魅力が十分に伝わっていない

コロナ期間中は海外旅行へ行くことが難しかったため、国内旅行へ行く人が増加しました。また国内観光客の誘致に力をいれている地域も多く、SNS等でのプロモーションも活発に行われており、国内旅行の人気は高まり続けています。

さらに様々な国や地域で中国人観光客誘致のためのプロモーションが強化されています。中国人の旅行先の選択肢が増え、旅行へ求めるニーズも多様化する中、訪日旅行の魅力が十分に訴求できていない可能性があります。

④訪日中国人を呼び込むために

認知の獲得から実際の訪日旅行に至るまで、消費行動のステップごとに、適切なコミュニケーション戦略設計が必要になります。

  • Attention→注意・認知
  • Interest→興味・関心
  • Search→検索
  • Action→購買(実際の旅行)
  • Share→共有

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2023年の動向推移

2022年12月、中国政府より発表された緩和施策により、1/4からパスポートがあれば中国から出国することは可能となりました。

この緩和によりタイでは中国人観光客が急増中。

一方日本は水際対策により中国人観光客の受け入れは様子見中。

訪日中国人の今後の動向は、我が国の方針次第という状況です。

2023/5/15 中国労働節の動き

日本にゴールデンウィーク休暇があるように、中国でも5/1前後に約5連休の長期休暇があり、多くの中国人が旅行に出かけます。

中国の大手オンライン旅行会社C-tripのレポートによると、2023年中国人の海外旅行予約者数は前年比700%増となりました。人気旅行地には東京・大阪も含まれています。

出典:C-trip運営の分析サイト「FlightAI

中国人海外旅行の主役は90年代生まれの若者。全体の57.1%にものぼります。

訪日中国人といえば、大量に日本製品を爆買いするイメージが強いですが、今後は若者中心の高品質な体験重視旅行にシフトしていくでしょう。

出典:马蜂窝

2023/6/19 訪日中国人観光客への電子ビザ発給開始

これまで紙で発行されていたビザですが、6/19より電子ビザが発給されるようになりました。

電子ビザのためスマートフォンで提示するときのみ有効。

PDFデータ、スクリーンショット、プリントアウトでの提示は不可です。

出典:在中国日本国大使館

2023/8/10 中国団体旅行解禁とその影響

中国人の日本への団体旅行は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて制限されてきましたが、中国側が近く解禁する方針を明らかにしました。中国から日本への団体旅行が再開されるのはおよそ3年半ぶりです。

日本だけではなく、韓国、オーストラリア、米国、英国、ドイツなど主要な観光目的地を含む団体旅行が一度に解禁となります。
オンライン旅行予約サイト Ctripのデータによると、政策発表後海外旅行商品の瞬間検索数は20倍以上に増加。国慶節出発期間が最も人気で、日本、オーストラリア、ニュージーランドなどの団体ツアー商品の人気が急上昇しています。

個人ビザと団体ビザの違いは?

個人観光ビザ

個人観光ビザには下記4種類あります。

  1. 個人観光一次ビザ
  2. 沖縄県数次ビザ/東北六県数次ビザ
  3. 十分な経済力を有する者向け数次ビザ
  4. 相当な高所得者向け数次ビザ

一定金額以上の納税証明書など、それぞれのビザごとに必要な条件があり、いずれも旅行会社を通じてビザを申請が必要です。

団体観光ビザ

中国人が観光目的により団体(グループツアー)で日本を訪問する際に発給する一次ビザです。 旅行団は5名~40名程度で構成され、15日間以内で日本国内に滞在する日程が組まれます。

団体観光は個人観光よりも申請に必要な条件のハードルが低いため、今後、より幅広い対象の中国人の訪日が見込まれます。

コト消費志向の訪日中国人が増える

コロナ渦前の中国人は爆買いのイメージが多かったと思います。今回のコロナ禍後は、リピーター層が新しいものを体験したい、いわゆる「コト消費」需要があると考えられます。

現在中国SNSでは日本の観光混雑を懸念し、「できれば、人気の観光地避けた方が良い」とコメントする方も見受けられます。

海外旅行する年齢も段々若くなってきており、オンライン旅行プラットフォームを駆使して旅程を計画し、深い体験を求める傾向があります。

中国国内旅行もコト消費が増えている

中国国内の旅行傾向を見ると、旅行消費の選択肢が観光地の回遊から、より深い体験へと変化しています。島などのリゾートやアウトドアでのアドベンチャーツーリズムの比率が増加しており、「都市の漫遊」?も感染症の終息後に徐々に回復しています。

また2022年北京冬季オリンピックの影響もあり、スキー、キャンプ、ハイキング、ロッククライミングなどのアクティビティが注目されました。

2023年は体験重視の旅行、「コト消費」が広がる年となるでしょう。

動画で解説 中国訪日団体旅行の解禁後動向

2023-11-13追記 国慶節における中国人の旅行事情

2023年の9月29日から10月6日にかけて、中国で中秋節と国慶節が重なり、第19回アジア競技大会の盛り上がりも加わって、過去5年で最も活況を呈した国慶節となりました。

この期間は「前半は家族団らん、後半は旅行」という特徴が見られ、国慶節期間中、国際線の出発便は4835便に達し、2019年の同じ時期の55%に回復。通航国は62か国で、主に東アジアと東南アジア地域に集中していました。

その中でも上位3カ国は タイ、韓国、日本で、特にビザ免除を決めたタイが最も好まれました。

しかし、海外旅行の完全な回復はまだ見られず、国内旅行の方が盛況。特に「味覚ツアー」が人気を集めていました。

     

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