【保存版】中国SNSプラットフォーム7つの特徴とケース別活用術
2009年にサービスを開始した中国のSNSプラットフォーム、微博(ウェイボー)を皮切りに、現在では様々なプラットフォームが誕生しています。
日本と異なり、中国人消費者は公式ホームページを見ないため、ブランド情報は公式SNSで確認されます。
今回は中国マーケティングにおいて必要不可欠なSNSプラットフォームとその特徴を解説します。
中国主要SNSプラットフォーム4選と各特徴
微博(ウェイボー):中国版ツイッター
中国で最も早く発展したSNS、微博(ウェイボー)は中国版ツイッターとも言われています。
【特徴】
- 誰でも見ることができる公開SNSプラットフォーム
- 情報収集のために検索ツールとしても使われる
- キャンペーンや抽選などプロモーションツールも充実
【使いどころ】
従って微博(ウェイボー)で情報発信すれば、ユーザーに発見されやすく、早くブランド認知を広げられます。
- 動画の掲載
- ライブコマース・ECへの誘導
- ハッシュタグを使ったトピック立て
も行いやすく、フォロワー数が少なくとも、情報拡散からプロモーションまで行える使い勝手の良いプラットフォームです。
【その他機能・トピックス】
- 発信内容が不適切と判断されると削除やアカウントが閉鎖される
- 発信所在地がアドレスによって割り出され表示
微信(WeChat):中国版LINE
12億人以上のユーザーを有する、中国最大のチャットアプリ微信(WeChat)。
2020年以降は、コロナ禍の防疫管理ツールとしても大活躍。もはや国民のインフラと言っても過言ではありません。
【特徴】
- 中国人ほぼ全員が使っているインフラ性
- 微博(ウェイボー)と異なり、アカウント同士がつながらないと情報が見られない
- 一旦つながれば直接的で密なコミュニケーションが可能
【使いどころ】
決済機能や検索機能、グループチャット機能、モーメンツ機能など、生活や情報収集で使える機能がすべてWeChatに集約されているため、顧客行動データの蓄積が容易です。
ターゲット広告で潜在顧客に接触し、フォローからファン育成、そして決済まで一気通貫で行える、現在最も注目されているアプリです。
【その他機能・トピックス】
- ビデオアカウント(視頻号)やライブ配信機能
- ミニプログラム機能
- EC機能の充実
RED(小紅書):中国版インスタグラム
中国で口コミを増やしたいと思ったら、第一候補に上がってくるのがRED(小紅書)。ユーザーの7割が90后(90年以降生まれ)。コスメや美容ファッションなど、女性向けの商品に関しては欠かせません。
【特徴】
- 写真を中心としたSNSプラットフォーム
- 多くのKOL/KOCがいる
- 口コミを重視している
【使いどころ】
有名な女優やタレントから、KOL(キーオピニオンリーダー)、そして最近注目されているKOC(キーオピニオンコンシューマー)が利用。
コスメ・ファッション・グルメ・ライフスタイル のカテゴリーで、笔记と呼ばれる体験口コミを、文字や写真、動画でシェアしています。
また、EC機能で直接商品を販売することもできます。
【その他機能・トピックス】
2022年1月、虚偽の体験記対策として27.9万件が削除され、16.8万のアカウントが閉鎖されました。
RED(小紅書)は消費者が信用できるリアルな体験口コミを重視しており、厳しく審査しています。特に商品力に自信がある場合は相性が良いでしょう。
中国版TikTok(Douyin/抖音):日本でもお馴染みのティックトック
ショート動画のSNSでは爆発的な人気を誇り、都市部のユーザーが多いのが中国版TikTok(Douyin/抖音)。動画マーケティングを行うのに適したプラットフォームです。
【特徴】
- 動画主体のSNSプラットフォーム
- ブランドのアカウント開設が最近急増中
【使いどころ】
主ユーザーがZ世代。若い世代をターゲットとする場合に最適です。
参考:中国版TikTok(Douyin/抖音)のレポートから考える中国Z世代の価値観
投稿カテゴリもコスメ・ファッション・スポーツウエア・食品など若者向けが中心。
最近は、ブランド公式アカウントを開設する企業が急増中。自社でライブコマースを行う企業が2021年比の6.4倍と急成長しています。
【その他機能・トピックス】
越境EC機能が新たに追加。今後ライブコマースマーケティングとしての活用が期待されています。
その他存在感あるSNSプラットフォーム3選
上記の4つの主要プラットフォーム以外にもいくつかご紹介します。
人口14億人の中国では市場規模が大きく、マイナープラットフォームの存在も無視できません。
bilibili(ビリビリ):独自の世界観で影響力を持つ動画プラットフォーム
アニメ、漫画、ゲーム関連動画が豊富なプラットフォーム。「Z世代が好きなアプリ」「Z世代が好きなエンタメアプリ」のいずれも第1位です。
知乎(Zhihu):ブランド理解を浸透させるための知識系SNS
Q&A形式で、モノやコトに関する情報や知識をシェアするプラットフォーム。日本のヤフー知恵袋と似ています。
新ブランド・サービス内容を、ユーザーからの質問に回答する形式で告知PRすることができます。
快手(クアイショウ):地方都市に強いショート動画SNS
抖音(中国版TikTok)と同じショート動画プラットフォーム。地方の4級5級都市を中心にユーザーが多いのが特徴。
どのSNSを選択すべきなのか?目的別活用術
正直なところ正解はありません。目的や予算に応じてプラットフォームを選定し、使い分けるということか重要です。
広く早く情報を届けたいなら微博(ウェイボー)
ターゲット対象にタイムリーに情報発信をしたい場合は、微博(ウェイボー)が最適。
Twitterと同様に、ユーザーもリアルタイム情報をチェックしています。
例えば、食品・消費財・公共性が高い観光地・商業施設の最新情報を発信したい方に特にオススメです。
しっかりファン形成したいなら微信(WeChat)
不特定多数より、少数でも地道にファンを増やしたい方には微信(WeChat)がおすすめ。
公式アカウントで発信するコンテンツは、長文コンテンツが多く、即時性よりも内容の質が求められます。
またフォローされることによって、より濃密なコミュニケーションが可能となります。
工芸品・嗜好品・趣味の消費・ブランド品といった商品の世界観あり、コアファンが多くリピート消費が期待できるターゲットの場合に適しているでしょう。
口コミを増やしたいならRED(小紅書)、若い世代にブランディングなら抖音(中国版TikTok)
メジャーな微博(ウェイボー)・微信(WeChat)、2つの公式アカウントを運営して情報を発信している前提で、さらにプロモーション活動を行うならばRED(小紅書)・抖音(中国版TikTok)が有効です。
コスメや美容などマーケティングには口コミが欠かせません。ですので口コミ重視のプラットフォームRED(小紅書)が相性抜群です。
また、男女問わず都市部の若い世代に対してブランドのイメージアップを図りたい場合は、短時間で雰囲気を伝達できる抖音(中国版TikTok)のプロモーションが効果的です。
まとめ:SNSは直接消費者にアピールできる重要なプラットフォーム
広大な中国でのマーケティング活動は広告費が高額になりがち。しかし、そんな時こそSNS運営が有効。
ターゲット層と効率的に接触し、広告・検索・コンテンツシェアを通じて効果的なマーケティングを行うことができます。
SNS運営を始める際には、最初はフォロワーが増えない事もありますが、コンスタントに続けることが大切です。自社の商品情報や動画など、一定数の素材を用意して活用すると良いでしょう。
ベクトルチャイナでは現地スタッフと協力して、効果的なSNS運営を行うことが可能です。
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